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水質項目

測定方法

BOD(mg/L

JISK0102(日本工業規格・工場排水試験方法)
及び下水試験方法に基づき測定

透視度(度)

透視度計(50又は30pサイズ)により現場で測定

pH

pH計(ガラス電極法)により現場で測定

DO(mg/L

DO計(隔膜電極法)により現場で測定

残留塩素(Cl

DPD比色法により現場で測定

水温(℃)

現場で測定(予備項目)


BODについて


 生物化学的酸素要求量(biochemical oxygen demand)の略称である。
 BODとは,その名の通り生物の呼吸に由来するものであり,水中の好気性微生物の増殖又は呼吸作用を前提としている。そのため,DO(溶存酸素)を測る際に試料をそのまま使用することはほとんどない。試料のみを用いてBODを測定すると,微生物の数が過多すぎて,フラン瓶内等の決められた条件下では酸素が不足し,その結果,正確な数値が求められないためである。当センターでは,BOD測定にあたっては,透視度と臭気の有無及び強弱,SSの有無により,希釈倍率を決定して測定している。BODは濃度であり,溶解性の有機物,懸濁性の有機物及び硝化等により測定値が決まる。



透視度について

 透視度は,光学特性であり,色度と濁度によって測定値がきまる。また,測定者の視力や測定環境に左右されるので個人差が出る項目でもある。

pH(酸素イオン濃度指数)について

 浄化槽内では様々な反応が並行して,またお互いに関与しつつ進行しているが,pHはそれぞれの槽内(処理過程)における諸反応の総合的痕跡(ただし現在進行形)である。
 一般には,一次処理槽から放流口へと処理工程が進むに従いpHは低下していく傾向にある。これは通常主に硝化の進行の結果とみなされることが多く,また,流入負荷に対し過ばっ気気味と判断されるような施設/運転状況であれば,O同様空気の構成要素であるCOが多く水中に溶け込んだことによる影響も考慮に入れてよいかもしれない。
pHは,水素イオンHの濃度を逆数にし常用対数をとった値で表される指標である。25℃の純水の水素イオン濃度は1.0×10
−7mol/Lであるが,107の逆数は107,更に常用対数をとってpH=7となる。このpH=7の状態を中性とし,pH<7が酸性,pH>7がアルカリ性である。逆数をとっているので,Hの濃度が大きく酸性が強まるほどpHは小さくなる。
 ところで水の分子式はH
2Oであるが,水は純水であってもHとOHにわずかに電離している。
2O⇔H+OH(この反応は行きつ戻りつしている)
 25℃の純水では,H
とOHは共に1.0×10−7mol/Lづつ存在する。ここからpH=7(中性)を導いたが,このHとOHの濃度の積は,温度によって一定である(1.0×1014mol/L225℃の場合,ただし常温であればこれを定数としてかまわない)。これを水のイオン積という。掛け合わせたものが一定であることから,Hの濃度とOHの濃度は反比例の関係にあることがわかる。Hの濃度が100倍になれば,OHの濃度は1/100倍になる(100102であるから,このときpHとしては2下がる)。Hの濃度が1.0×104mol/Lのときは,水のイオン積から,OHの濃度は1.0×1010mol/Lとなる(このときpH=4である)。……要は,pHはHの濃度に着目しての指標であるが,OHの側からアプローチしても同じ結果が得られるのである(一方の濃度がわかれば他方の濃度も決定する)。
 ここから,pHとは,(水溶液中の)H
とOHの存在バランスを示した指標だと理解できる。存在バランスがHに傾くのが酸性,OH側に傾くのがアルカリ性である。

DO(溶存酸素濃度)について

 溶存酸素とは,水中に溶解している酸素をいう。酸素が水に溶ける量は,気圧,水温,塩類,気泡の大小等によって影響される。また,水温が低いほど溶解率は上がり,水温が高くなると下がる。水温20℃,1気圧の飽和DO値は8.84mg/Lであるが,2気圧では倍の17.68mg/Lとなる。このことから,深層ばっ気式の排水処理施設では,酸素の溶解率が高くなる。また,気泡の大小については,微細な気泡ほど溶解率は上がる。
 浄化槽の二次処理反応槽に発生する好気性の微生物には,酸素が必要であるが,酸素を必要とするものを絶対好気性,酸素が存在しないところでのみ増殖するものを絶対嫌気性という。また,酸素の有無に関わらず増殖できるものは通性嫌気性と呼ばれている。浄化槽で発生する細菌類の中には通性嫌気性のものがかなり存在している。二次処理反応槽でDOが不足してくると嫌気的代謝が進行し腐敗する。二次処理反応槽に発生する原生動物や微小後生動物は通常,絶対好気性であるため,DOが全く存在しないところでは増殖できない。DOとして0.5mg/L以上存在すれば原生動物等の増殖は抑制されないが,二次処理反応槽のDOは2.0mg/L程度に維持されることが望ましいとされている1)
 通常,定期検査等でDO計(隔膜電極法)により測定している値は,二次処理反応槽内でばっ気により供給された酸素のうち,BODの除去及び細菌・微生物の呼吸によって消費されたDOを差し引いたものであり,残存したDOの値である。  
 例えば,現場で測定したDO値が二次処理反応槽で3.0mg/L(水温20℃)の場合,送風機によって送られた酸素のうち,水温20℃の飽和DOが8.84 mg/L,このうちBOD除去等に使われたDOが5.84 mg/Lとなり,飽和DOの約66%のDOが消費されたことになる。裏を返すと残りの約34%のDOは余裕の部分となる。このように残存DOから現在のDOが適切であるかを推測することができる。


残留塩素について

 浄化槽法定検査ガイドラインにおける,浄化槽の放流水は残留塩素濃度の測定は,検出されることがチェック項目となっている。ジエチル--フェニレンジアンモニウム(DPD)比色法を用いて,消毒後の試料を採水し,現場で確認をしている。